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奴隷の映画「マンディンゴ」(1975年米映画)を見てみた

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ヘビー級プロボクサーであったケン・ノートンがマンディンゴ(格闘奴隷)を演じている

今回、私の長い間の念願であった映画「マンディンゴ」を取り寄せて、ようやく見ることが出来ました。第一の目的は、ヘビー級プロボクサーであったケン・ノートンと、あの「わらの犬」で衝撃的なレイプシーンを演じたスーザン・ジョージの濡れ場を見ることです。

アメリカの負の歴史である、南北戦争前の奴隷社会只中のアメリカ南部が舞台の映画です。それも、真正面から「奴隷制度」の問題を告発した作品です。マンディンゴとは、格闘用に買われた男奴隷のことで、飼い主はマンディンゴ同士を戦わせてファイトマネーをやり取りしていたのです。

この映画は、あまりにアメリカの負の歴史をまともに描いているために、あのリベラルで有名なニューヨークタイムズでさえ酷評したと言われています。しかし、私が見たところ映画の出来はとてもよく、あの「風と共に去りぬ」が隠して、描かなかった影の部分を意図的に描いているところがスゴイと思います。そういう意味でも意義のある映画だと思います。

スーザン・ジョージがマンディンゴを呼びつけて、濡れ場を演じる

たくさんの奴隷の飼い主である父と息子であるが、ある日父親が孫の顔を見たいという。息子は嫁を娶ることになるが、初夜のベットで妻(スーザン・ジョージ)が処女ではなかったことに怒りをあらわにして、関係に亀裂が起こる。

夫は、お気に入りの奴隷の女を夜毎抱き、妻はそれに強く嫉妬する。妻は嫉妬と欲求不満で酒に溺れる日々のなか、ある日、夫の自慢の奴隷マンディンゴ(ケン・ノートン)に手を付ける。そのマッチョな肉体に溺れ、自分の欲求を果たすが、これは危険の始まりでもあった。

この映画では、白人男性(女性)が黒人をどのように扱うことが当たり前の時代だったのかがよく解ります。奴隷の女子は年ごろ(14~15歳)にもなると、白人の夜伽に使われ、生まれた子どもは奴隷として売られていくという運命です。

やがて、奴隷制廃止を主張する北部との戦争前夜のアメリカ南部の社会です。それだけでなくとも、アメリカは北米・中米・南米共に、奴隷制度に関する影の歴史を持つ地域です。その影の部分を直視せずして、歴史を語ることはできません。それは、日本が戦争の負の部分を背負って、今があるということを直視しなければならないのと同じです。

時代性・社会性と処女性

時代や社会を支配する、あるいは優位に立つ男族の処女性の信仰は時代と共に変化してきた。日本でも、資産の蓄積の少なかった太古の時代には処女性よりも子どもをたくさん産める経産婦の方が重宝されたとも聞く。

それは、生まれた子ども自体が財産だったからである。ところが、時代が下がって物的、経済的な資産が蓄積されてくると、男たちは自分の財産を自分の直系の子どもに相続させたいと考えるようになる。

そこで、女に処女性を求めるようになったと言われる。妻の産んだ子どもが、自分以外の男の子種を宿すことが許せなくなったためである。

この映画でも、結婚初夜に妻が処女でなかったことに怒り、妻と衝突する。男たちは、黒人奴隷の少女たちの処女はちゃっかり当たり前のようにいただき、夜伽に使用しておきながら、自分の妻となる女には処女を娶ることにこだわるのである。

日本でも、似たような男感覚の歴史は長く続いてきた。近いところでは戦争と絡んで性暴力が横行した時代もある。今、セクハラが大きくとりあげられるようになったのは、それだけ健全な社会になったということだろうか。

<ケン・ノートンのプロフ>
・1967年プロデビュー
・1973年、モハメド・アリと対戦。北米ヘビー級タイトルを獲得。ノートンは「アリの顎を砕いた男」として有名になった。全部で50戦42勝(33KO勝ち)、7敗、1引き分け。70歳没となっている。

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