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M女性の心根とは?

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全盲で目が見えない人は、身の回りの存在に対してどんな感じ方をしているのだろうか? 難聴で耳の聞こえない人は、音のない世界で目の前の見える情報から何を得て、何を感じているのだろうか?

我々は、時として目の見える、耳の聞こえる自分自身の感覚でしか物事や人に対する判断ができないことが多々あります。自分中心で独りよがりな対応は、他者を傷つけ、悲しい思いをさせることとなります。

それと同じことがM女性に対する場合ついても言えるかも知れません。一言に、M女と言っても十人十色であって、自分本位のS気だけで要求を押し付けるのでは何もことが解決しなかったり、思いが伝わらなかったりします。せっかくの出会いなのに、互いの間の溝が深まることになったりします。

M女性はS男性に依存的か?

M女性は、S男性に自分の身体を預けてしまうことで、本当に安心と癒しを得られるのだろうか? 時々聞くのはそんな話です。自分の人権と自由を放棄して相手にそれを預けてしまうという心情が、反って自分を縛り付けている様々な自縛から解放してくれるというのです。本当にそうなのでしょうか?

S男性の求めるものは、緊縛の苦痛に耐えるけなげな姿であったり、身を晒す恥ずかしさに耐えようとする身をよじるような反応であったりします。それは、縛られたい、拘束されたいというM女性の意識が先にあって、それを追認するように行為が求められるものでしょうか。

それとも、S男性の強制的な行為が先にあり、それによってM女性の深層にある被虐的な欲望が引き出されるという順番にあるのでしょうか。「ニワトリが先か卵が先か」のような話になりますが、ここは重要なポイントになると思えるのです。

対応にも違いが起こる

解りやすくするために簡単な命名を行うなら、前者は、M女性の欲望優位のパターンであり、後者はS男性との関係性優位説というところでしょうか。

前者であれば、S男性は女性の心情を汲み取りながら、それに沿って慎重に行為に及ぶということになりそうです。この場合、どちらかと言えば、女性によって男性の興奮が引き起こされるパターンです。

ですが、実際にこれほどM女性側が男性Sをリードできるような意志が働くものなのでしょうか? 例えが当たっているか不安ですが、それは「観客を手玉に取るストリッパー」のようなものなのでしょうか。それは、M性と言うよりもS的でさえあるようにも思えます。

後者では

S男性の行為で女性のM性を引き出すものですから、男性のスキルやS性の強度が必要です。女性にとって抵抗のある行為に対して饒舌に、ある時は脅しにも似た強引な態度で女を納得させ、受け入れさせるということになります。もしかしたら、真相が逆で、嫌々受け入れた後に納得するのかも知れません。

しかしながら、そのためにはその当事者間の関係の在り方が大きく影響をします。関係の構築には長い時間と歴史が必要ですが、夫婦やパートナー間に培われて「ご主人様と奴隷」の関係などがすでに絆として存在していれば、事はスムーズに進むものでしょう。

となれば、相性のいい(嗜好の合う)パートナーと如何にして巡り合うのかが、大きな課題となります。そこに何年も時間を費やしてしまうのはよくあることで、ついに果たされない夢で終わることも多いでしょう。

運よく奇跡的にパートナーをゲットできた場合は、そこから互いの関係を育てることが重要です。そして、関係の在り方は時と共に、そして当事者の年齢と共に変わっていくものですから、行為の模様も変わっていくことになるでしょう。

ステップアップ

例えば、3p体験が重なって余裕がでてくるとさらなる刺激を取り入れようと4p・複数へと移行していくなどもそうです。野外露出も初心者から中級、上級へと進んでいくでしょうし、それと同じくSM関係も夫婦間のみの楽しみであったものから、徐々に同好の他者と交流を図って自分の連れ合いを他に披露したくなるものです。

或いは、他人と自分のパートナーを絡ませてみて、連れ合いがどう反応するかを見てみたいなど、一つ達成すれば次の欲望が芽生えてくるのは人間の悲しい性だとも言えます。

私のように、元々ノン気の女性を妻として、一時期はSM関係を迫った時期もあったのですが、うまくいかなかったという場合もあります。関係の作り方はセオリーのようなものがあったとしても、そう簡単ではないもののようです。

男性がSであり続けることの難しさ

M女性の期待に応えることのできる男性のS性には、常に試練が伴うものです。男性は自分の射精をコントロールできなければなりません。なぜなら、早期の射精はその後のモチベーションを著しく低下させてしまうからです。

挿入や射精を堪え、あるいはそれを目的とすることを度外視して諦めることも止む無しとできるほどに、ストイックになれるかが課題です。そうでないと、S心が低下しては責めが緩むし、仏心が中途半端な結果をもたらしてしまうこといなるでしょう。

何度射精しても、ムクムクと精気が蘇ることのできるスーパーな肉体と精神力でもない限りは、ストイックな手法の方が現実的だと思われますが、それにしてもS心の強い欲望を達成するために禁欲的にならざるを得ないというのは、大きなパラドックスであり、S男性に課された試練だと言えるものです。

まさしく、日々精進だということでしょうか。

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